禅の言葉2 知足安分
文化
禅語とは、短い一句の中に禅の心や悟りの境地を込めた言葉。難解な禅の教えを理解するための手助けになる。ブラジル人漫画家が、禅語の意味を紙芝居のように仕立てた。第2回目は、「知足安分」。
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【知足安分】
「知足(ちそく)」とは足ることを知る、「安分(あんぶん」とは自分の境遇に満足すること。つまり、現在の境遇を自分に見合ったものと考えれば、日々心安らかに暮らすことができるということ。
物欲、食欲、性欲、名誉欲など、欲望には切りがない。もっと何かが欲しいと思い始めると、人間は歯止めがきかなくなる。一つの欲が満たされると、さらなる欲が生まれてくる。どんなに財を成しても、心が満たされず、常に不安を感じている人も少なくない。
樹木もそうだ。伸び放題にしておくと、美しい樹形にならない。しかし上手に剪定(せんてい)すると、しなやかに健やかに育つ。人間の欲望も同じ。欲望を抑制しながら、心穏やかに過ごした方が充実した人生を送ることができる。
登場人物
典子 :わがままな中学生
浩二 :典子の父
おわり
漫画:モクタン・アンジェロ