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直径60センチの小宇宙「デザインマンホール」12選

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日本の観光地や商店街でよく見掛けるのが、ご当地キャラや名所旧跡が色鮮やかに描かれたデザインマンホール。それを鑑賞するために全国を巡る人々、通称「マンホーラー」が少しずつ増えていたが、2016年に「マンホールカード」が発行されたことで一大ブームに。その仕掛け人に話を聞いた。

忍者や武士もマンホールに

7. 三重県伊賀市

江戸の情緒が残る城下町に、忍者文化が息づく「忍者の里 伊賀」。今や世界的な人気者といえる伊賀忍者と、市の花ササユリ、市の木アカマツ、市の鳥キジをあしらったかわいらしいデザインだ。

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8. 滋賀県草津市

江戸の浮世絵師、歌川広重が描いた「東海道五十三次之内草津」がモチーフ。東海道52番目の宿場町にあたる草津は、東海道と中山(なかせん)道が分岐・合流する地として栄えた。大名や公家が利用した宿泊施設「本陣」は、全国でも最大規模のものが市内に現存している。

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9. 大阪府大阪市

豊臣秀吉が築いた経済と文化の都市・大阪は、水の都として水運も盛んだった。大阪城と城下町が生まれた際に整備された下水道の原型は、現在も一部が現役で活躍している。市の花サクラも彩りを添える。

10. 奈良県斑鳩町

6世紀の飛鳥時代、聖徳太子によって法隆寺が建立された斑鳩町は、その五重塔を含む「斑鳩三塔」など歴史と文化遺産にあふれている。塔と共に、多くの歌人に詠まれた竜田川、紅葉、黒松、サザンカなど豊かな自然が題材だ。

11. 香川県高松市

美しい瀬戸内海に浮かぶ屋島は高松市のシンボル。1185年の「屋島の戦い」では、源氏の那須与一(なすのよいち)が、平氏の船に掲げられた扇の的を見事に射抜いたという伝説がある。

12. 長崎県諫早市

日本で最初に重要文化財となった石橋「諫早眼鏡橋」。江戸時代、洪水が頻繁に発生した本明川に架けられ、現在まで地元のシンボル的存在。たもとに咲く花は「諫早菖蒲(しょうぶ)」。

取材・文=鈴木 尚人
写真提供=GKP(下水道広報プラットホーム)

(バナー写真=新小岩駅前のモンチッチ・マンホール 撮影=ニッポンドットコム編集部)

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