キャラクター☆パラダイス

世代を超える仮面ライダーの魅力

文化

シリーズ最新作となる「仮面ライダー鎧武(ガイム)」の放映が2013年10月に開始。第一作の放送から40年を超え、新たな世代を取り込みながら成長を続ける、日本を代表する“ヒーロー”の歴史を追う。

進化し続けるヒーロー!仮面ライダー

【原画】漫画原稿

昭和を代表する漫画家、石森章太郎氏の代表作「仮面ライダー」は、“ヒーロー”に憧れる子ども向けのテレビシリーズの原作として書き下ろされたものだ。

テレビシリーズは最初の放送から40年以上にわたって、数回の放送休止の期間をはさんだものの、製作が続けられ、2000年以降は、いわゆる「平成仮面ライダーシリーズ」として再始動した。2013年10月からは平成仮面ライダーシリーズ15作目となる最新作「仮面ライダー鎧武/ガイム」がスタートした。仮面ライダーの象徴である変身ベルトは、時代に合わせて様々なギミック(仕掛け)が施され、この40年以上にわたり、男の子向けのプレゼントとして不動の人気を誇っている。特に平成に入り、龍騎のカード、ファイズの携帯電話をモチーフにしたベルトの大ヒットよって、変身ベルトとセットになった連動アイテムも登場している。

仮面ライダーW/ダブル(2010-11放送)のガイアメモリー、仮面ライダーオーズ/OOO(2010-11放送)のコアメダル、仮面ライダーフォーゼ(2011-12年放送)のアストロスイッチ、仮面ライダーウィザード(2012-13年放送)ウィザードリングなど、毎年クリスマス商戦を盛り上げている。昆虫(バッタ)の改造人間だった仮面ライダー1号から、近年では電車(電王)、カード(ディケイド)、指輪(ウィザード)と無機物を基にしたデザインも使用されている。最新作の鎧武(ガイム)は果物と鎧武者だ。

また、昭和の時代は世界征服を企む悪の秘密結社だった仮面ライダーの敵も、平成に入って様変わりした。怪人側にも人間と戦わざるをえない事情が盛り込まれたり、仮面ライダーに協力する怪人が現れたり、仮面ライダー同士で戦ったりするような作品もある。

40周年記念に開催された「仮面ライダーアート展」

新潟市新津美術館

昨年の40周年を記念して、過去の仮面ライダー像を振り返る「仮面ライダー アート展」が全国を巡回している。原作者・石森章太郎(1938-98)の貴重な原画や愛用品のほか、歴代シリーズの仮面ライダーの実物大立像や、バイクが展示され、仮面ライダーの世界が体感できるようになっている。2013年5~7月、新潟市新津美術館で開催された「仮面ライダー アート展」は、美術館開館以来最高の来場者を記録した。

新潟市から訪れた家族連れは、幼稚園に通う兄弟が2011年の「仮面ライダーオーズ」を見始めたことで、家族全員が仮面ライダーファンになったという。30代の父親は「私が子どもの頃はちょうどテレビシリーズのなかった時期で仮面ライダーに興味はありませんでした。子どもに誘われて見始めたら、大人も楽しめるような細かい設定もあって、本当に面白い。今では私の方が夢中です」と話す。母親も「最初は、夫と子どもたちが、変身ベルトなどをたくさん買おうとするので反対していたのですが、いつのまにか私もファンに。仮面ライダーに変身するイケメン俳優たちが好き。オーズの映司くん、フォーゼの弦ちゃんが他のドラマに出ていると応援してしまいます」と興奮気味に語っていた。

歴代ライダーの主題歌映像の視聴コーナーでは、祖父が孫たちに仮面ライダーの1号テーマ曲を教える姿も見られ、40年の歴史の重みを感じさせた。

【複製】カラーイラスト


仮面ライダー新1号


昭和の仮面ライダー 左から仮面ライダーストロンガー・仮面ライダーアマゾン・仮面ライダーX


平成仮面ライダーシリーズ第1弾 「仮面ライダークウガ」

取材協力=新潟市新津美術館、©石森プロ、 ©石森プロ・テレビ朝日・ADK・東映ビデオ・東映

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