日本の仏像は、平安時代後期の仏師、定朝によって基本型が完成された。その流れは、京都の仏師集団、院派や円派に受け継がれる。鎌倉時代、運慶が登場し、平安仏とは異なる動的な緊張感溢れる仏像を作りあげ、西欧美術作品に匹敵する彫刻としての仏像美を完成させた。こうした日本の仏像は、現代人をも魅了してやまない。六田知弘氏が撮影した仏像写真を通じて、日本の造形美の一端を紹介する。 写真:金銅菩薩立像 東京国立博物館蔵 撮影:六田知弘