ノルドストリーム2、ウクライナ安保損なうロシアの地政学プロジェクト=米国務長官

6月23日、ドイツ訪問中のブリンケン米国務長官はロシアが主導する天然ガスパイプラン「ノルドストリーム2」について、ウクライナの安全保障を損なう地政学的プロジェクトだとの見方を示した。独ルプミンのノルドストリーム施設現場で2020年9月撮影(2021年 ロイター/Hannibal Hanschke)
6月23日、ドイツ訪問中のブリンケン米国務長官はロシアが主導する天然ガスパイプラン「ノルドストリーム2」について、ウクライナの安全保障を損なう地政学的プロジェクトだとの見方を示した。独ルプミンのノルドストリーム施設現場で2020年9月撮影(2021年 ロイター/Hannibal Hanschke)

[ベルリン 23日 ロイター] - ドイツ訪問中のブリンケン米国務長官は23日、ロシアが主導する天然ガスパイプラン「ノルドストリーム2」について、ウクライナの安全保障を損なう地政学的プロジェクトだとの見方を示した。

ブリンケン氏は当地でマース独外相と会談した後、共同記者会見に臨んだ。

ブリンケン氏は「ロシアがウクライナや欧州国に対する強制手段や武器としてエネルギーを使うことができないようにするのが引き続きわれわれの目標だ」と語った。

ノルドストリーム2はバルト海を横断し、ドイツに至る。完成すればロシア産のガス輸出は倍増する見込みで、米国は建設に反対している。総工費は110億ドル。工事の95%が終わっている。

ロシアとしてはウクライナ経由のガス輸出を減らせるが、ウクライナにとっては、通過手数料を失うことになる。ドイツは完成を望んでいる。

米独関係はトランプ政権時にぎくしゃくしていたが、バイデン大統領は、北大西洋条約機構(NATO)メンバーの重要な同盟国であるドイツとの関係修復を目指している。

マース外相は「われわれは米政府が望んでいることを理解している。米国も支持できる結果につなげることが極めて重要だ」と述べた。

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