ワクチン特許放棄、反対する製薬大手は「利己的」=南ア大統領
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[ヨハネスブルク 21日 ロイター] - 南アフリカのラマポーザ大統領は21日、新型コロナウイルスワクチン特許を一時放棄する案について、製薬会社と西側の関係諸国による「利己的で不当な」受け入れ拒否が世界全体を危険にさらしていると強調した。
ワクチン増産に向けた特許一時放棄は南アフリカとインドが提案した。
ラマポーザ氏はカタール経済フォーラムのバーチャル開幕セッションで「われわれは全世界に影響が及ぶ危機に直面している。しかし一部の国は特許放棄を拒絶している」と批判した。
南アフリカで前日に確認された新規感染者は1万3000人に上った。
コロナワクチンを世界貿易機関(WTO)の「知的財産権の貿易関連の側面に関する協定(TRIPS協定)」で義務付けられた特許権の保護から一時適用除外にする案について、バイデン米大統領とマクロン仏大統領は原則支持する考えを表明している。
しかし、製薬業界やドイツ、スイス、世界銀行は技術革新が阻害されるなどとして、反対の立場だ。
ラマポーザ氏は「われわれは製造能力を持つ国々にワクチン生産を3年間認めるよう求めているだけだ」と主張。「全ての人が安全にならなければ世界の誰も安全ではない」と訴えた。
南アフリカでワクチンを接種した人は約200万人と、人口の1.8%にとどまっている。
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