第1四半期のフィリピンGDP、前年比4.2%減 予想以上に減少
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フィリピン統計局が11日発表した第1・四半期GDPは前年同期比4.2%減と、ロイターがまとめた市場予想よりも大幅な落ち込みとなった。写真はマニラの建設現場。2018年5月撮影(2021年 ロイター/Romeo Ranoco)
[マニラ 11日 ロイター] - フィリピン統計局が11日発表した第1・四半期国内総生産(GDP)は前年同期比4.2%減と、ロイターがまとめた市場予想(3.0%減)よりも大幅な落ち込みとなった。ただ、前期比では増加し、景気の回復基調が示された。中銀は回復を下支えするため、今週の政策会合で金利を据え置く見通し。
第1・四半期GDPは、昨年第4・四半期の前年比8.3%減からは改善した。前期比(季節調整済み)では0.3%増加。前期比でのプラス成長は3四半期連続となる。
家計消費は4.8%縮小。一方、政府支出は16.1%増加した。
国家経済開発庁のチュア長官は会見で「パンデミック前の堅調な経済状況とここ数カ月の経済指標の改善は、国内経済が回復しつつあることを示している」と指摘。第2・四半期に景気が回復し始めるとの政府見通しを支える内容だと説明した。政府は今年の成長率目標を6.5─7.5%、来年を8─10%としている。
ただ、フィリピンの新型コロナ感染状況は深刻で、感染者は100万人を突破、死者も1万8000人以上となっている。
ロイター調査では、フィリピン中央銀行は今週、政策金利の翌日物リバースレポ金利を4会合連続で過去最低の2.0%に据え置くとみられている。調査では、回答したエコノミスト13人全員が据え置きを予想した。
INGのシニアエコノミスト、ニコラス・マパ氏は「フィリピン中銀のジョクノ総裁は、景気が回復途上にあるうちは金融支援を継続する姿勢を示している。2021年の残りの期間金利は据え置かれると引き続き予想している」と述べた。
*エコノミストコメントなどを追加しました。
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