中国シノバックワクチン、有効だが副反応データ不足=WHO諮問委
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5月5日 世界保健機関(WHO)の戦略的諮問委員会(SAGE)は公式サイトで、中国製薬の科興控股生物技術(シノバック・バイオテック)の新型コロナウイルスワクチン「コロナバック」について、60歳未満の成人への有効性は認められる一方、重大な副反応のリスクについてのデータが足りないとの見解を発表した。写真はシノバック製ワクチン。1月14日、インドネシアのジャカルタで撮影(2021年 ロイター/Willy Kurniawan)
(本文5段落目の「CAVAX」を「COVAX」に修正しました)
[ジュネーブ 5日 ロイター] - 世界保健機関(WHO)の戦略的諮問委員会(SAGE)は公式サイトで、中国製薬の科興控股生物技術(シノバック・バイオテック)の新型コロナウイルスワクチン「コロナバック」について、60歳未満の成人への有効性は認められる一方、重大な副反応のリスクについてのデータが足りないとの見解を発表した。
60歳未満への重大な副反応のリスクは低いとの「中程度」の信頼性はあるものの、60歳以上について同リスクが低いとの信頼性は「低レベル」だとした。合併症発症者やコロナ重症化リスクのある人にコロナバックを1回ないし2回接種した結果についても、重大な副反応リスクが低いとの信頼性が「低レベル」とした。
妊婦に対する安全性や、高齢者や基礎疾患のある人への安全性と有効性のほか、承認後の安全性監視手続きで発覚した副反応の評価について、信頼できる科学的証拠が足りないとも指摘した。
同委員会は中国とブラジル、インドネシア、トルコ、チリで行われた第3相臨床試験でのデータを検討した。委員会によると、コロナバックは現在、32カ国・地域で承認され、計2億6000万回分が供給されている。
WHOの別の専門家グループは5日、コロナバックの緊急使用をWHOとして承認するか否かの検討で最終段階に入っている。WHOの承認は、途上国にもコロナワクチンを行き渡らせることを目指す国際枠組み「COVAX(コバックス)」で使われる道を開くだけでなく、中国で開発されたワクチンに国際的に重要なお墨付きを与えることにもなる。
ロイターが入手した文書によると、委員会は今回の発表の直前に、中国医薬集団(シノファーム)のワクチンについても、全般的に有効性は認められるが、一部の患者への重大な副反応リスクについてのデータで「信頼性が極めて低い」との見解を示している。
*本文5段落目の「CAVAX」を「COVAX」に修正しました。
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