パリ五輪:その涙に輝きあり メダルに届かなかった選手たちの奮闘
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【号泣、再起】
阿部詩選手/柔道女子52キロ級2回戦敗退、混合団体銀
前回2021年の東京五輪に続く優勝候補だった阿部詩選手=バナー写真=。7月28日の女子52キロ級2回戦でウズベキスタンの選手に敗れ、コーチに支えられながら泣きじゃくった。その6日後の混合団体ではチームに貢献して銀メダル。個人戦金メダルの兄・一二三選手とともにさわやかな笑顔でメダルを手にした。
【重圧との闘い】
江村美咲選手/フェンシング女子サーブル個人3回戦敗退、団体で銅
江村美咲選手は、女子サーブル個人で金メダル候補ながら3回戦敗退。悔しさをにじませ会場を去った。女子サーブル団体では、江村選手ら日本チームの4人が3位決定戦で45-40で地元フランスを破り、銅メダルに輝いた。江村選手は日本選手団の旗手。重圧の中での団体は銅を獲得し、安堵(あんど)の笑顔で記念撮影に応じた。
【歴代最高順位】
村竹ラシッド選手/陸上男子110メートル障害 5位入賞
陸上男子110メートル障害準の村竹ラシッド選手は、同種目では日本勢初の決勝進出を果たし、13秒21で5位入賞。男子短距離では1932年ロサンゼルス五輪で100メートル6位となり「暁の超特急」と呼ばれた吉岡隆徳さんの順位を超え、日本勢過去最高順位となった。
【「父子で金」届かず】
斉藤立選手/柔道男子100キロ超級3位決定戦敗北、混合団体で銀
柔道男子100キロ超級に初出場した斉藤立(たつる)選手は3位決定戦でウズベキスタンの選手に敗れ、メダルに届かかなった。父はロサンゼルス、ソウルと五輪2連覇を果たした柔道家 斉藤仁さん。立選手が亡き父に誓った金メダル獲得は、4年後のロサンゼルス大会に持ち越された。続く混合団体決勝では、代表戦の男子90キロ超級に出場。地元フランスのテディ・リネール選手に敗れた。
【エース欠けても】
体操女子団体/8位入賞
体操女子団体は、エースで主将だった宮田笙子選手が喫煙と飲酒で出場辞退し、メンバー全員が初出場となる中、8位入賞。カメラの前で独特のポーズをする姿も話題になった。
【2連覇ならず】
ウルフ・アロン選手/柔道男子100キロ級7位、混合団体で銀
東京五輪金メダリストで、2連覇を目指したウルフ・アロン選手は、柔道男子100キロ級で準々決勝敗退。敗者復活戦でも勝てずメダルを逃した。混合団体では銀メダルに貢献した。
【実力証明】
バレーボール男子/準々決勝で敗退 東京大会に続き8強
1972年ミュンヘン大会以来、52年ぶりのメダルを目指したバレーボール男子。準々決勝のイタリア戦では序盤にリードしたもののフルセットの末に逆転負けし、メダルに届かなかった。ただ東京五輪に続く2大会連続の8強の記録は、確かな実力として残った。
【進化】
男子バスケ/1次リーグ敗退 8強に進めず
48年ぶりに自力出場を果たした男子。NBAレイカーズ所属の八村塁選手が代表に加わり、「過去最強」といわれる布陣で臨んだ。1次リーグB組ではドイツ、フランス、ブラジルと対戦。いずれも敗れて8強には進めなかったが、格上のドイツ、フランスに善戦し、「進化」を印象付けた。
バナー写真:柔道女子52キロ級の2回戦で敗退し、泣き崩れた阿部詩選手(ロイター)