「駅弁味の陣 2023」受賞作が決定︕ 「駅弁大将軍」は秋田県大館市の花善『忠犬ハチ公の故郷 おおだて鶏めし』
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秋田県大館市の老舗「花善」が3度目の「駅弁大将軍」に
「駅弁味の陣」は、JR東日本管内(東北、関東、甲信越)の駅弁が参加して2012年に初開催。12回目となる今回は、エリア外9県からも10品がエントリーし、北は北海道、南は鹿児島まで計59の駅弁で争われた。ウェブ投票は昨年10月1日~11月30日に行われ、投票総数は1万1437票だった。
最高賞の「駅弁大将軍」は、ウェブ投票での総合評価(購入した駅弁の「味」「盛付」「掛け紙」の3項目を4段階で評価し、その平均値に駅弁ごとの投票数を加味して算出)が最も高かった駅弁。
第12代・駅弁大将軍となった『忠犬ハチ公の故郷 おおだて鶏めし』(1350円)は、奥羽本線・大館駅の新駅舎開業(2023年10月)とハチ公生誕100年を記念した駅弁。花善(はなぜん)の看板商品「鶏めし」をベースに、比内地鶏やいぶりがっこなど大館にまつわる食材を盛り込んだ。花善が駅弁大将軍を受賞したのは2015、16年に続いて3回目となる。
総合評価第2位の「駅弁副将軍」には、『牛肉どまん中カレー味』(1350円)が選ばれた。初代「駅弁大将軍」に輝いた実績を持つ、山形県米沢市・新杵屋(しんきねや)の『牛肉どまん中』のカレー味版。ふっくら炊き上げた山形県産ブランド米「どまんなか」の上に載った、秘伝のタレで味付けした牛そぼろと、カレー味の牛肉煮のバランスが絶妙との評価を得た。
「味」の評価が最も高かった「味覚賞」は、長野県松本市・イイダヤ軒の『大糸線の旅』(1350円)。大糸線沿線の松川村が「男性長寿日本一の村」であることにちなみ、健康・長寿をテーマに、沿線の食材を使用し、天然だしや無添加にこだわったおかずを竹皮風の弁当容器に詰めた。
「盛付」の評価が最も高かった「盛付賞」は、 茨城県水戸市・しまだフーズの『常陸牛 牛べん』(1250円)。茨城県常陸牛振興協会が認定した黒毛和牛を使用し、すき焼き風の甘めの味付け。付け合わせに、煮卵や湯葉の高野豆腐巻きが入っている。
最も「掛け紙」の評価が高かった「掛け紙賞」は、 新潟県長岡市・池田屋の『越後長岡喜作辨當』(1280円)。ふっくらと炊き上げた長岡産コシヒカリが主役の、昔ながらのお弁当。脇を固めるのはかぐら南蛮鶏団子を中心に、老舗豆腐店の長岡黒いなり、1831年創業の漬物店のナスや生姜の味噌漬けなど。
最も投票数が多かった「最多応募賞」は、東京都・JR東日本クロスステーションの『チキン弁当』(900円)。1964年発売のロングセラー駅弁。鶏唐揚とトマト風味ライスの組み合わせで、子どもから大人まで楽しめる。
新作駅弁の中で最も総合評価が高かった「初陣賞」には、 群馬県安中市・荻野屋の『月見の釜めし』(1800円)が選ばれた。『峠の釜めし』で知られる荻野屋が今回のイベント限定で発売。マッシュルームをまぜ込んだご飯にキノコ、ナスの煮浸しなど秋の食材を使い、月をイメージした味付け卵黄をのせ、益子焼の釜に盛り込んだ。
そのほかの受賞作は以下の通り。
【エリア賞】
- 北東北:青森県・三咲羽や「青森のぜいたく弁当」(1550円)
- 南東北:福島県・福豆屋「ふくしま路 おとなの秋ごはん」(1100円)
- 甲信越:山梨県・丸政「甲州ワインハンバーグ弁当」(1500円)
- 北関東:栃木県・松廼家「みぶのサビかん」(1000円)
- 南関東:神奈川県・崎陽軒「お赤飯弁当」(1050円)
【駅弁屋 祭 特別賞】
広島県・広島駅弁当「広島牡蠣づくし」(1380円)、北海道・旭川駅立売商会「ずわいかに海鮮御膳」(1380円)
なお、アフターイベントとして2月12日まで、JR東日本各駅で今回の受賞駅弁などをメインにした催事販売を開催している。会場や取り扱い駅弁など詳細については公式ウェブサイト(https://www.ekiben-ajinojin.com/)を参照。
文・ニッポンドットコム編集部
バナー写真:JR東日本主催「駅弁味の陣2023」で第12代「駅弁大将軍」に輝いた、秋田県大館市・花善の『忠犬ハチ公の故郷 おおだて鶏めし』(左)と「駅弁副将軍」に選ばれた、山形県米沢市・新杵屋の『牛肉どまん中カレー味』 写真:JR東日本