新元号は「令和」：5月1日から

菅義偉官房長官は1日、5月1日の皇位継承に伴う新しい元号が「令和（れいわ）」に決まったと発表した。

出典は、日本最古の歌集である『万葉集』の梅の花の歌32首の序文にある、「初春令月気淑風和……」。安倍晋三首相は正午過ぎから発表した談話の中で、「厳しい寒さの後、春が訪れ、見事に咲き誇る梅の花の情景を歌ったもの」と説明した。

これまでの元号はいずれも、中国の古典を典拠としており、国書を典拠としたのは初めてのこと。これについて安倍首相は「万葉集は1200年前の歌集だが、天皇や皇族、貴族だけでなく、防人や農民まで幅広い階層の人が詠んだ歌が納められ、身分に関係なく、幅広い暮らしの息づかいが感じられ、わが国の豊かな国民文化を象徴する」とした上で、「それぞれの花を大きく咲かせることができる希望に満ちた日本を作り上げていきたい」と述べた。

政府はこの日午前、各界の代表や有識者からなる「元号に関する懇談会」を開催し、複数の原案を示して意見を聴取。その後、衆参両院の議長、副議長の意見を聞き、「全閣僚会議」で協議した上で、臨時閣議で最終的に新元号を決定した。

バナー写真：新元号「令和（れいわ）」を発表する菅義偉官房長官＝2019年4月1日午前、首相官邸（時事）

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