
ゲンゲ:金沢で愛される幻の魚【動画】
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旅と暮らし 食
金沢の人々が好んで食べる深海魚「ゲンゲ」。日本全国に人気が広がりつつある、その魚の特徴とおすすめの調理方法を4K動画で紹介する。
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「厄介者」から「幻の魚」に
金沢で盛んに行われる底引き網漁の時期、カレイや甘えびと並んで地元の人たちが好む、変わった魚がいる。細長い体がくにゃくにゃとしていて、表面はぬるぬるの深海魚「ゲンゲ」だ。その姿から「くにゃら」とも呼ばれる。肉が水っぽく傷みやすいので、かつては底引き網に入る厄介者として捨てられていたこともあった。そのため、漁師の間では「下魚(げぎょ)」と呼ばれ、それがなまってゲンゲになったと言われている。
しかし、近年は保存技術が発達したため、一般にも流通するようになった。表面のゼラチン質には、コラーゲンが多く含まれていることも注目を集め、その味は日本全国に広まりつつある。以前は流通量が少なかったことから、「幻魚」と書いてゲンゲと読ませることもあるなど、希少価値のある食材として人気が年々高まっている。
ゲンゲの一般的な食べ方の一つが、から揚げにすること。頭と肝をとってから筒切りにして、粉を付けて軽く揚げる。そうすることでぬめりが落ち、さくさくとした衣とやわらかい身がおいしく味わえる。
味噌汁は、筒切りにして沸騰したお湯の中に入れ、火が通ったら味噌を溶かし、仕上げにネギなどを入れる。ダシはゲンゲから取れるため、昆布や鰹節を使う必要がなく、手軽にあっさりとした旨味が堪能できる。
映像提供=金沢ケーブルテレビネット「なぜだか金澤~見つけて加賀・能登」
(バナー写真=金沢の人に愛されるゲンゲ)