
【動画】タンチョウの求愛ダンス:厳冬の北の大地で繰り広げられる神々の舞
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Images 環境・自然・生物 旅
北海道の釧路湿原では、毎年2月頃になると繁殖期を控えたオスとメスが翼を広げて軽やかに飛び跳ね、華麗に舞う。アイヌの人々にとっては、深い精神的な意味を持つ厳かなダンスだ。
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ダイヤモンドダストが降り注ぐ釧路湿原。タンチョウが「求愛ダンス」を始める。敬意と献身を示すかのような深いお辞儀を交わし、鋭い鳴き声を銀世界に響き渡らせる。同じ音程を重ねて共鳴すると、周囲の仲間たちもフルートの音色のような澄んだ声で応える。
突然エネルギーがみなぎり、羽を広げて舞い上がる。まるでピッタリと息が合った振り付けを見るようだ。単なる野鳥のディスプレイ(誇示行動)ではなく、生涯を共にするパートナーとして愛と忠誠を誓い合う厳かな儀式のようにも思える。固く結びついた絆を再確認するかのように跳躍が何度も繰り返される。
全長1.5メートル、体重10キロのタンチョウは日本最大の野鳥だ。乱獲により絶滅の危機に瀕したが、1952年に特別天然記念物に指定され保護活動が始まり、現在、北海道東部の湿原を中心に1800羽が生息している
アイヌの人々にとってこの儀式は深い精神的な意味を持っている。彼らはタンチョウを「サロルンカムイ(アイヌ語で湿原の神)」と呼び、あがめる。求愛ダンスの動きを真似て「サロルンリムセ(アイヌ語で鶴の舞)」を踊り、古来より人と自然の調和をもたらす神の力を称えてきた。
アイヌの神話を超えて、日本文化においても鶴は長寿、誠実、再生の普遍的なシンボルとなっている。民話や結婚式の着物の柄、健康と幸福を願って折られる千羽鶴など、さまざまな場面に登場する。だからこそ、タンチョウの優雅な舞いに求愛の営み以上の意味を見いだし、献身、団結、そして自然の永遠の美しさを表現するものとして捉えるのだ。
(原文は英文)
動画、写真と文:ハンス・サウテル
バナー写真:求愛のダンスを始める前のタンチョウ