【4K動画】塚も動け我泣声は秋の風 : 願念寺の芭蕉の句碑―金沢市野町
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俳人松尾芭蕉は、元禄2(1689)年、弟子の曾良(そら)を伴い、東北から北陸道をおよそ150日間かけて旅し、紀行『おくのほそ道』を著(あらわ)した。その道中、夏の終わりごろに金沢に滞在、そのあと加賀から小松、山中温泉などを訪れ、各地で句を残している。
金沢には、芭蕉が誰よりも対面を楽しみにしていた人物がいた。加賀の俳壇を担っていた門人の小杉一笑(こすぎ・いっしょう)だ。ところが、金沢を訪れた芭蕉は一笑が前年に36歳で亡くなっていたことを知る。
寺町寺院群にある小杉家の菩提寺・願念寺(がんねんじ)の門前には、才能豊かな一笑の早世を惜しんで芭蕉が詠んだ句がある。この句碑は芭蕉の真筆を元に、一笑の子孫が1967年に建立したものだ。
塚も動け我泣声(わがなくこえ)は秋の風 芭蕉
【墓よ、私の慟哭(どうこく)の思いにこたえて動いてくれ。この寂しい秋風には、私の深い哀悼の心がこもっているのだ】
映像:金沢ケーブル「なぜか金澤〜見つけて加賀・能登」より