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山本作兵衛の『筑豊炭鉱画』、世界記憶遺産に
2011(平成23)年 ユネスコの「世界の記憶(Memory of the World)」遺産に、山本作兵衛(1892~1984)の『筑豊炭鉱画』が、日本で初めて登録された。作品を所有・保管する福岡県田川市と福岡県立大が共同申請した。作兵衛は筑豊炭田で長年働いた後、63歳で炭鉱の警備員となった頃から炭鉱の労働や日常生活を絵や日記で記録。2000枚近くの素朴な絵が、日本の産業化を支えた現場とそこに生きる人々を描き出している。
その他の出来事
日本初の地震被害記録
599年(旧暦:推古7年4月27日) 大和(現奈良県)で地震が発生、「すべての建物が破壊された」などの被害状況が、『日本書紀』に記録されている。現存する最古の地震被害記録。この85年後、684(天武13)年に古代史最大の震災といわれるマグニチュード8.4の白鳳地震(天武地震)が発生。被害は太平洋沿岸を中心に全国に及んだとされる。日本書紀によると、各地で「山崩れ、河涌く(液状化)」。官舎や家屋、寺社が倒壊して多くの人と家畜が死傷したと詳細に記録している。
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奈良の大仏で開眼供養
752年(旧暦:天平勝宝4年4月9日) 東大寺の本尊である「盧舎那(るしゃな)仏像」、通称奈良の大仏の開眼供養が行われた。孝謙天皇、聖武上皇、光明皇太后らが臨席して、日本に初めて訪れたインド人とされる僧侶・菩提僊那(ぼだいせんな)を導師として催された。文武百官、僧1万人が参列、仏教が日本に伝わって以来、最大の式典といわれた。仏教への信仰が深い聖武上皇が天皇在位中に造営を命じ、巨額の資金を投じ、人材・人員を大動員して建造。各地には東大寺に連なる国分寺が建立され、仏教施設への過大投資が財政悪化につながった。1958年国宝指定。
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夏目漱石の『明暗』の連載始まる
1916(大正5)年 朝日新聞で夏目漱石の小説『明暗』の連載が始まった。『虞美人草』以降の主要作品を朝日紙上で連載してきた漱石が、『行人』『こゝろ』に続く、後期三部作の最終作として構想。将来を誓い合った女性が友人と結婚。自分を捨てたその女性が温泉場に1人で滞在していると知り、妻に内緒で会いに行くところで漱石は筆を置いた。持病の胃潰瘍が悪化したためで、16年12月9日、49歳で永眠。同月14日付の188回で連載終了。
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国産オートジャイロの原型機が初飛行
1941(昭和16)年 国産オートジャイロ(ヘリコプターの元祖的な航空機)の原型機が世田谷・二子玉川の飛行場で初試験飛行。旧陸軍航空本部が米国から輸入し、事故で破損したオートジャイロ「ケレット KD-1」を同技術本部が譲り受け、萱場製作所(現KYB)に修理(復元)させた。これを手本に、萱場と神戸製鋼所が国産化し42年、「カ号一型観測機」として採用。弾着観測や潜水艦の探索や攻撃に使用された。日本で実戦配備された唯一のオートジャイロ。