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トランプ大統領、「米国車が1台も走っていない」はさすがに言い過ぎですが… : 輸入車はベンツ、BMW、VWのドイツ勢が圧倒的人気

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トランプ米大統領は、日本での米国車の販売台数が少ないことに不満を示し、非関税障壁の撤廃を求めている。「1台も走っていない」はさすがに言い過ぎだけど、人気があるとは言い難いのは確か。日本の狭い路地、狭い駐車スペースにはアメ車のサイズ感は合わないんです。

2024年に日本で販売された外国メーカー車は前年比8.5%減の22万7202台だった。中東情勢の影響で海上輸送が混乱したことや、原材料費高騰による製品価格の上昇が足を引っ張り、2年ぶりの前年割れとなった。

ブランド別ではメルセデス・ベンツ5万3194台と圧倒的。ベンツの首位は10年連続。以下、BMW3万5140台、フォルクスワーゲン2万2778台、アウディ2万1415台、BMWミニ1万7165台とトップ5をドイツブランドが独占。

米国ブランドでトップ10に入ったのはジープ9512台だけだった。

輸入車の車名別新規登録台数トップ10(2024年)

2024年の米国ブランド(縦棒グラフ赤色部分)の合計販売台数は約1万1400台で、ドイツブランド(青系色)の約15万9500台の10分の1にも及ばない。

過去の推移からは、1980年代以降、ドイツ車が日本市場でじわじわと存在感を高め、ブランドを確立してきたことが見てとれる。米国車は1990年代中盤の円高局面での “外車ブーム” で一時的に販売台数を伸ばしたものの、その後の燃費重視、エコカー志向に対応しきれず伸び悩んでいる。

輸入車新規登録台数の推移

バナー写真 : 左BMW「1シリーズ」、右上フォルクスワーゲン「ゴルフ」、右下メルセデス・ベンツ「EQS SUV」(すべて時事)

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