
幸福不感症ニッポン : 「生活の質」への評価、現在も5年後も30カ国中最下位―幸せでないのは経済状況が要因
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順位を落としたとはいえ世界第4位の経済大国で、治安が良く、医療アクセスが世界でもトップクラスで、世界有数の長寿国。それでも満たされず、将来にも期待が持てない。日本人は幸福に不感症?
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パリに本部を置く世論調査会社イプソスが、世界30カ国2万3765人を対象に実施した「幸福感調査」で、日本は「とても幸せ」12%、「やや幸せ48%」だった。「幸せ」計は60%で30カ国中27位に低迷している。「幸せ」計のトップはインドで88%。30カ国の平均は71%だった。
全体的な傾向として成長余力の大きい新興国の方が「幸せ」を感じている人の割合が多く、先進7カ国(G7)の中ではフランスの73%(15位)が最高だった。
「現在の生活の質はとても高い」「5年後の生活の質は今よりずっと良い」が自分自身に当てはまるかを聞いたところ、日本が断トツの最下位。現状にも満足しておらず、未来に希望を持てない閉塞感が浮き彫りになった。
現在の状況を「幸せではない」と回答した⽇本⼈が、その理由として挙げた要因は「経済的な状況」64%で、2位の「⼈⽣に意味があると感じること」27%の倍以上だった。「幸せ」と回答した⼈は、「家族との関係」41.1%、「愛されている感」41.0%を理由とする人が多かった。
バナー写真 : PIXTA