
オンラインカジノ337万人が利用経験、4割違法性認識せず―警察庁が初調査 : 20代、30代の若年層に広がる
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警察庁が実施したオンラインカジノの利用実態把握調査で、海外オンラインカジノを利用したことがある「経験者」は全体の3.45%、「現在も利用」しているのは2.02%だった。人口比から、経験者は約336.9万人、現在利用者は196.7万人に上ると推計できるという。1人当たりの年間賭け金は平均約63万円で、国内で年間約1兆2423億円が賭けられていると推計される。
調査は2024年7~10月に実施し、国内の15~79歳の2万7145人から回答を得た。
オンラインカジノ経験者 | 336.9万人 |
(うち現在も利用) | 196.7万人 |
国内年間賭け額の総額 | 1兆2423万円 |
出所 : 警察庁
オンラインカジノの利用経験がある500サンプルの性別は、男性が338人(67.6%)、女性162人(32.4%)と、男性の利用者が大きく上回っていた。年代別分布は、20代(30.0%)と30代(28.8%)で全体の6割近くを占めた。
1日あたりの平均賭け額として最も多いのは、「5000~1万円未満」17.6%で、次いで「1万~3万円未満」16.8%だった。
年代別では、10代は「1000~3000円未満」27.8%が最も多く、40代は「5000~1万円未満」21.4%、50代は「1万~3万円未満」23.1%と、所得水準に応じて賭け金も増えていくようだ。60代は「500円未満」が25.0%と、他の年代と比較して圧倒的に低額の賭けが多い。
1日の最高勝ち額として最も多いのは「1万~3万円未満」16.6%で、次いで「5000~1万円未満」15.6%だった。
1日の最高負け額として最も多いのは「1万~3万円未満」15.8%、次いで「3000円~5000円未満」15.0%だった。
オンラインカジノがきっかけで消費者金融や家族・友人・知人への借金をしたことがある人の割合は全体で46.2%。特に10代は61.1%に借金経験があった。
オンラインカジノの違法性について「認識していた」のは全体56.5%。「経験者」のうち39.8%は「認識していなかった」と回答しており、無自覚にプレイしている人も多いことが明らかになった。
日本から利用できる40の海外カジノサイトについて、警察庁がアクセス分析などをしたところ、「ベラジョンカジノ」96.18%、「遊雅堂」99.66%など9割以上が日本からのアクセスのサイトが20に及んだ。多くのサイトが、「無料版」を提供しており、そこから有料版に引き入れたり、多様なウェブ広告展開でユーザー登録を促すなどして利用者を獲得している。
バナー写真 : PIXTA