
コメの小売り価格高止まり : 政府備蓄米放出で流通不足を解消へ
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都市部のスーパーでは5キロ入りのコシヒカリが4000円超! 昨年夏に「令和の米騒動」と呼ばれるコメ不足で価格が上がり始めた時には、「新米時期になれば、流通不足も価格高騰も解消される」と言われていたが、いまだに高値が続く。備蓄米放出で、価格が落ち着きますように!
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農林水産省は2月14日、コメ価格の高騰に対応するため、政府備蓄米を放出すると発表した。備蓄米は早ければ3月下旬頃に小売店の店頭に並ぶという。
24年夏に、一部の小売店でコメの欠品が生じる「令和の米騒動」が発生、小売り価格はじり高となった。当初は、新米の収穫時期を迎えれば流通不足が解消して価格は安定すると考えられていたが、12月時点でのコシヒカリ5キログラムの全国平均は3775円(総務省小売物価統計調査)と、同年5月より1400円以上高い水準。都市部では4000円を超えるところも多い。
店頭での品薄が解消された後も、主要な集荷業者間でコメの調達競争が激化していることが高止まりを招いているとされる。
政府備蓄米は、2年連続の不作や、10年に一度の深刻な不作でも次の新米収穫まで国産米で持ちこたえられるよう政府が備蓄しているコメのこと。1993年の冷害による凶作を受け、95年に制度が始まった。備蓄の目安は100万トン程度。
放出は大規模災害や冷害などによる不作への対応に限っていたが、1月末に農水省が運用方針を変更し、円滑な流通に支障がある場合も放出できるようにした。
バナー写真 : PIXTA