
好調アナログレコード生産 35年ぶり水準
文化 音楽 エンタメ
長らく低迷していたアナログレコードの生産が好調だ。サブスクリプション(定額契約サービス)のデジタル配信で音楽を楽しむ若者らを中心に、「新しさ」が受けている。
他の言語で読む
- English
- 日本語
- 简体字
- 繁體字
- Français
- Español
- العربية
- Русский
邦楽と洋楽を合わせた2024年のアナログレコードの生産量は、前年比17%増の314万9000枚で、生産額は同26%増の78億8700万円となった。70億円を超えたのは1989年以来35年ぶり。日本レコード協会が2025年1月に発表した。
国内でのアナログレコードの生産額は、CDの普及、デジタル配信サービスの台頭に伴い、1980年の1812億3800万円をピークに2010年には1億7000万円にまで落ち込んだ。生産量のピークは1976年の1億9975万2000枚だった。
アナログレコードの新譜数も伸びている。2024年は900タイトルで、11年の41タイトルから22倍になった。
アナログレコードが近年復権している背景について、日本レコード協会は「アイドルやJ-POPなどのアーティストがアナログレコードで新譜を出したり、かつてのヒット作品がアナログで再発売されたりすることでファンの裾野が広がっているのでは」と話す。CDよりサイズの大きいジャケットはインテリアデザインとしても魅力的であり、デジタル時代においてはターンテーブルにレコードを置いて針を落とすひと手間も新鮮であることから、比較的安価なレコードプレーヤーの普及などと併せ、複合的な要因がアナログ人気を支えているとみられるという。
バナー写真:PIXTA