2024年の訪日客数3686万人、過去最多更新―日本政府観光局 : 円安追い風、桜や紅葉シーズン人気

日本政府観光局が発表した2024年の訪日外国人数（推計値）は、　前年比47.1%増の3686万9900人。コロナ禍前の19年（約3188万人）を約500万人上回り、過去最多を更新した。桜・紅葉時期や夏の学校休み期間などのピークシーズンを中心に、各市場からの集客が好調だった。

訪日の有力なインセンティブとなっているのが円安。コロナ禍前の19年は1ドル=110円程度だったが、24年は140～150円台で推移。おいしい食事、おもてなし心が行き届くサービスがコロナ禍前よりも割安に楽しめるのが人気となっている。

国・地域別で最も多かったのは韓国の881万7800人（26.7%増）。中国698万1200人（187.9%増）、台湾604万4400人（43.8%増）、米国272万4600人（33.2%増）が続いた。中国は水際対策の緩和で前年比では大きく伸びたが、ピークだった2019年の約959万人の7割強の水準にとどまっている。

政府は2030年に「訪日外国人客6000万人、訪日消費額15兆円」の目標を掲げている。

一方、24年の日本人の出国者数は、前年比35.2%増の1300万7300人で、コロナ禍前の19年比では7割に届かなかった。こちらは、円安が足かせとなった。

バナー写真 : 外国人観光客でにぎわう紅葉時期の京都・清水寺（時事）