コロナ禍以降、子どもの自殺高止まり―政府自殺対策白書 : 23年は過去2番目水準の513人
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2020年を境に子どもの自殺が増加している。22-23年の2年間では未遂歴がある人が約2割だったという。専門家の支援や治療につなげることで救える命を救いたい。
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政府の自殺対策白書2024版によると、23年の小中高生の自殺者数は513人で、過去最多だった22年の514人と同水準に高止まりした。内訳は高校生347人、中学生153人、小学生13人だった。
小中高生の自殺者数は新型コロナウイルス感染症が流行した2020年に急増し、その後、高止まりしている。性別では男子は高校生、女子は中学生と高校生が大きく増加している。22-23年に自殺した小中高生の約2割に自殺未遂歴があり、女子高校生は36.9%に上った。未遂段階で専門家の支援につなげることが求められる。
政府は不安や悩みを抱える子どもを孤立させないよう、家庭や学校を含め地域全体で支援していくネットワークづくりが必要としている。
厚生労働省では、「自殺の多くは追い込まれた末の死であり、その多くが防ぐことができる社会的な問題」であるとして、保健、医療、福祉、教育、労働その他の関連施策と連携を図り、総合的な自殺対策を推進するとしている。「まもろうよこころ」のページには、LINEなどのSNSや電話で悩み事を相談できる窓口や、自殺対策の取り組みなどの情報を分かりやすくまとめている。
バナー写真 : PIXTA