新卒就職者の3年以内離職率、大卒34.9%: 16年ぶりの高水準
社会 経済・ビジネス 仕事・労働
新卒就職者の3年以内離職率が、2021年度卒業者では高卒、大卒ともに上昇。コロナ禍を経て、転職者が増えていることが浮き彫りとなった。
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厚生労働省がこのほど公表した新規学卒就職者の離職状況調査結果によると、2021年3月に学校を卒業し、3年以内(24年3月まで)に仕事を辞めた人の割合(3年以内離職率)は、大学卒が前年比2.6ポイント増の34.9%、短大などの卒業者が同2.0ポイント増の44.6%、高校卒が1.4ポイント増の38.4%と、いずれも増加傾向となった。中学卒は2.4ポイント減の50.5%だった。
コロナ禍による行動制限があった20年は転職の求人数が少なかったが、21年からは反動で求人が増えたことが背景にあるとみられる。大学卒の離職率34.9%は、05年以来16年ぶりの高水準。
事業所規模別にみた3年以内離職率は下図の通り。大学卒、高校卒とも規模が小さいほど離職率が高い。
業種別にみると、離職率の高いのは、大学卒が宿泊・飲食サービス業(56.6%)、生活関連サービス業・娯楽業(53.7%)、教育・学習支援業(46.6%)、小売業(41.9%)、医療・福祉(41.5%)など。高校卒は宿泊・飲食サービス業(65.1%)、生活関連サービス業・娯楽業(61.0%)、教育・学習支援業(53.1%)、医療・福祉(49.3%)、小売業(48.6%)の順だった。
バナー写真:PIXTA