郵便30年ぶり値上げ 止まらぬ利用減
経済・ビジネス 暮らし
郵便料金が30年ぶりに値上がりした。郵便事業の収益悪化が原因だ。
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日本郵便(東京)は2024年10月1日、郵便料金を約3割値上げした。郵便の利用数の減少と物流コストの上昇が理由だ。料金改定は消費税率の引き上げを除き、1994年以来30年ぶり。
日本郵便によると、郵便損益は民営化以後で22年度に初めて赤字となった。今回の値上げで25年度に黒字となるものの、26年度以降に再び赤字となる見込みで、同社は「非常に厳しい状況」としている。
郵便物数は大幅な減少が続いている。インターネットや交流サイト(SNS)の利用、請求書などのウェブ化が進み、企業が通信費や販促費を削減していることなどから、減少に歯止めがかからない。
国内郵便は01年度の262億通をピークに、23年度には136億通となった。22年間で48.3%減少(年平均3%減少)となった。
10月1日の料金値上げでは、はがきは1通85円(旧料金63円)、手紙(25グラム以下の定形郵便物)は1通110円(旧料金84円)になった。新料金に合わせ、12種類の普通切手が発売されている。
バナー写真:郵便料金値上げに伴って発売された110円普通切手と85円普通切手=2024年6月13日、東京都千代田区(時事)