Japan Data

つみたて枠・成長枠の「併用」が過半数―新NISA利用実態調査 : 銀行利用者は「ほったらかし」傾向?

経済・ビジネス 暮らし 社会

「貯蓄から投資へ」の流れをつくるべく、非課税枠の拡充などした新NISAが今年1月にスタートした。6000人調査で利用者像が明らかになった。

「家計の安定的な資産形成を進めよう」との掛け声のもとに2024年1月から始まった新NISA(少額投資非課税制度)。口座を開設している6028人を対象に、oricon ME(東京・港区)が利用実態を調査した。

「新NISAで初めて口座開設した」利用者は〈証券会社〉は44.0%、〈銀行〉49.2%で、新制度の導入を契機にNISAデビューした人が半数近かった。

口座開設の状況

新NISAにはバランス型の長期分散投資を主体とする「つみたて投資枠」と、上場株式など投資成果を期待する「成長投資枠」がある。

〈証券会社〉〈銀行〉ともに2つの投資枠を併用して運用する人が過半数だったが、〈証券会社〉は「成長投資枠」、〈銀行〉は「つみたて投資枠」を選好する傾向がみてとれる。〈証券会社〉利用の60代以上は「成長投資枠のみ」が4割強だった。

新NISA証券会社 投資枠の利用状況

新NISA銀行 投資枠の利用状況

口座開設にあたって重視した点は、〈証券会社〉は「手数料の納得感」「注文のしやすさ」など取引の使い勝手を重視する傾向。一方、〈銀行〉利用者は「分かりやすさ」や「問い合わせへの対応力」など、未知の領域での道案内役を期待しているようだ。

新NISA証券会社 重視した点

新NISA銀行 重視した点

つみたて投資枠の(毎月の)取引⾦額は、〈証券会社〉〈銀⾏〉ともに「1万円以上3万円未満」が最も多く、〈証券会社〉は「10万円以上」、〈銀⾏〉は「3万円以上5万円未満」がそれぞれ続いた。

「つみたて投資枠」取引金額

成⻑投資枠の取引頻度は、〈証券会社〉は「1カ月に1回程度」の割合が32.1%で最も多く、「それ以下=2~3カ月に1回程度以下」が24.8%。⼀方、〈銀⾏〉では「それ以下」が39.1%と、4割近くの人が口座を開設してもほったらかしのようだ。

「成長投資枠」取引頻度

バナー写真 : PIXTA

投資 銀行 貯蓄 資産 資産形成 証券会社