遊園地・テーマパークが大盛況:23年の売上高は過去最高―特定サービス産業統計
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例年、浮かれ気分の学生でテーマパークがごった返す春休み。コロナ禍の落ち込みから一転、テーマパーク・遊園地の入場者数と売り上げが爆発的な回復を見せている。子供に「みんなも行っているから、連れて行って!」とせがまれる親も増えたのでは?
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経済産業省が公表する特定サービス産業動態統計調査によると、遊園地・テーマパーク業はかつての活況を取り戻している。
8000万人ほどを維持していた年間合計入場者数は、コロナの影響を受け、20年、21年には3000万人台まで減少した。しかし「ウィズコロナ」が周知された22年には、6000万人近くまで回復。感染症法上の位置付けが5類に移行し「アフターコロナ」に転換した23年は、7200万人まで人出が戻った。
年間の売上高も似た動きを見せている。売上高は入場料金・施設利用料金と食堂・売店で使われた金額の合計だ。コロナ前の上昇傾向から一転、20年には2600億円ほどまで落ち込んだが、21年から22年にかけて激増。23年には8400億円まで上昇、過去最高額となった。
興味深いのは、コロナ以前と比べ売上高の伸びが著しい点だ。入園者1人当たりの消費額が増えているとも読み取れる。22年の売上高増加率は、対前年比で約96%と2倍近い。23年も約41%と大幅増になった。
コロナ禍にあえぎチケット代を値上げした施設もある中、そこには目をつぶり、「せっかく来たなら奮発しよう」とばかりに遊ぶ来園客。出し惜しみしない消費行動は、長く抑制されてきた反動か。インバウンド需要の回帰もめざましい24年は、さらなる売上高増となるか注目したい。
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