結婚相談所の倒産が過去最多 マッチングアプリに押されて苦戦
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結婚相手を紹介する結婚相談所の倒産が過去最多となった。オンライン上で恋人や結婚相手を探す「マッチング(婚活)アプリ」の定着が影響している。
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調査会社の帝国データバンクは、結婚相手を紹介する結婚相談所の倒産が2023年に11件発生し、過去最多になったと発表した。休廃業・解散の11件も過去最多だった。
明治安田生命が23年10月に実施したインターネット調査では、調査前の1年以内に結婚した夫婦のうち、4人に1人が「マッチングアプリ」(25%)を利用していた。アプリ利用の動機(複数回答)は、「手軽に出会えるから」「職場に出会いがないから」がともに46.7%で、簡便さからアプリの利用が進んでいることがうかがえる。
結婚相談所はオンライン面談や婚活パーティーなどの対面イベントを積極的に行って利用者回復を図っているが、イベント告知の広告費が負担となっている。さらに、入会金や登録料などで価格競争も起きやすい。帝国データバンクは相次ぐ倒産の要因について、「結婚相手の紹介というゴールが同じで、各種サービスで他社と差別化することが難しいため」と分析している。
ただ、アプリ利用者の急増に伴って、自己紹介の写真を巡るトラブルやミスマッチは多い。身元が保証された会員同士を結ぶ、結婚相談所の婚活スタイルが見直されつつあるといい、帝国データバンクは「アプリから流出した、結婚意欲の高い利用者のニーズをとらえた『出会いの機会』をどう提供できるかが、結婚相談所ビジネスの今後を左右する」と話している。
バナー写真:PIXTA