外国人労働者が初の200万人突破 人手不足を背景に加速
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日本で働く外国人労働者が初めて200万人を突破した。国内の人手不足を背景に大幅に増加している。
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厚生労働省が発表した2023年10月時点の調査結果によると、外国人労働者は過去最多の204万8675人で、前年に比べて22万5950人増えた。200万人を超えたのは初めて。国内の人手不足が背景にあるとみられている。
対前年増加率は12.4%で、22年の5.5%から6.9ポイントと大きく上昇した。在留資格別では、教育・研究、医療、法律、経営などの分野で高度な知識・技術を持つ専門・技術職が対前年比24.2%増の59万5904人と最も大きかった。次いでコロナ禍で減少していた技能実習が増加に転じ、同20.2%増の41万2501人だった。一方、ワーキングホリデーなどを含む「特定活動」は、同2.3%減の7万1676人だった。
厚生労働省の担当者は「産業別にみても、対前年増加率はおおむねコロナ禍前の水準になっている」としている。外国人労働者数は13年以降、最多更新が続いており、人手不足の労働現場を外国人が支える傾向は今後も強まるとみられる。
国籍別にみると、ベトナムが最も多く51万8364人(全体の25.3%)、次いで中国(香港、マカオを含む)39万7918人(同19.4%)、フィリピン22万6846人(同11.1%)だった。産業別では、製造業が27%と最も多く、サービス業15.7%、卸売業・小売業12.9%と続いている。
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