インボイス制度「懸念ある」91%―帝国データ調査 : 登録番号の確認などで業務負担増
経済・ビジネス 社会 仕事・労働
消費税の正確な納税額把握を目的としたインボイス(適格請求書)制度が10月からスタートした。事務負担の増加などで、9割超の企業が「懸念」を抱えていることが明らかになった。
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消費税のインボイス(適格請求書)制度が10月からスタートした。適用税率や登録番号が記載されたインボイスがないと、事業者が消費税を納める際に、仕入れ時に支払った消費税額を納税額から差し引く「仕入れ税額控除」が原則として適用されなくなる。
帝国データバンクが制度スタートから間もない10月6-11日に企業の対応状況などについてアンケート調査(有効回答数1494社)したところ、65.1%が「順調に対応」と回答。「やや遅れ」28.5%、「大幅遅れ」は3.1%だった。
インボイス制度の導入による懸念があるか聞いたところ、「懸念がある」が91%に達した。全体の3分の2が「対応は順調」としながらも、ほとんどの企業が不安を抱えていることが明らかになった。
懸念事項の内容については、「業務負担の増加」が71.5%と最も多く、「社内での理解・連携不足」51.0%、「仕入先への対応」50.1%が続いた。
具体的には、「取引先によって登録番号の記載方式が異なる」「登録番号の記載確認、記載漏れがあった場合の先方確認などで通常業務が遅れて残業が発生する」「業務内容によっては(登録番号のない)免税事業者との取引も継続しなければならない」などの声が寄せられたという。
バナー写真 : PIXTA