
22年度の不登校、過去最多29.9万人―コロナ禍で生活リズム乱れ、友人関係築きづらく
教育 家族・家庭 社会
小学生や中学生にとってコロナ禍の3年間、友だちや先生とのコミュニケーションに制限がかかり、学校行事やイベントに参加できないことがどれほどのインパクトだっただろうか。2022年度の小中学生の不登校は過去最多の29.9万人。
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文部科学省が公表した「問題行動・不登校調査」で、全国の小中学校で2022年度に学校を30日以上欠席した不登校の児童生徒は前年度から5万4108人(22.1%)増の29万9048人となり、過去最多を記録した。不登校の増加は10年連続で、10年前と比較すると小学生は3.6倍、中学生は2.1倍増。
不登校の内訳は、小学校が10万5112人(前年度比29.0%増)、中学校が19万3936人(同18.7%増)。児童生徒全体に占める割合は3.2%。要因で最も多かったのは「無気力、不安」51.8%で、「生活リズムの乱れ、遊び、非行」11.4%、「いじめを除く友人関係」9.2%が続いた。
コロナ禍で通学の制限や学校行事の中止など生活リズムが崩れて休むことへの抵抗感の薄れたり、交友関係が築きづらくなっていることで登校意欲が低下したりしていることが影響していると考えられる。
児童生徒1000人あたりの不登校の人数は小中学校合わせて31.7人。年間の欠席日数が90日以上の児童生徒は16万5669人で、不登校全体の半数を超え、55.4%を占めた。
バナー写真 : PIXTA