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ジャニーズタレントのCM見直し進む―人権配慮で : 事務所通さない契約模索も

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ジャニーズ事務所の故ジャニー喜多川元社長による性加害問題を受け、ジャニーズのタレントをCMなどに起用していた企業の間で「見直し」の動きが広がっている。

ジャニーズ事務所の故ジャニー喜多川元社長による性加害問題に対しては、テレビCMや販促活動でジャニーズタレント起用の「見直し」が上場企業で広がっている。帝国データバンクの調査で、広告などにジャニーズタレントを起用した上場企業は、2023年以降で65社。このうちも9月13日時点で放映中のCMなどを「即時中止」したのは6社。契約期間満了後に「契約を更新しない」が10社。当初は続投方針を示したものの、一転して起用を見送るケースも出ている。見直しの理由はいずれも「人権侵害・ハラスメントを一切容認しない」ことが挙げられた。

上場企業では法令順守やガバナンスの厳格化が求められることに加え、人権意識の高い欧米市場などでは児童性加害問題で特に厳しい対応を迫られる。一方で、「起用したタレントには罪はない」「これまでの活動に感謝」とする声もあり、ジャニーズ事務所を通さず、直接契約を模索する動きも出ている。

上場企業ジャニーズタレント起用動向

ジャニーズタレント起用65社の内訳

ジャニーズタレントを起用している主な企業の対応

アサヒグループHD 契約更新しない 岡田准一さん
花王 可及的速やかに中止 中島健人さん
日本マクドナルド 契約更新しない 木村拓哉さん
第一三共ヘルスケア 契約更新しない 松本潤さん
伊藤ハム 契約更新しない 二宮和也さん
サントリーHD 再発防止策確認まで契約しない 松村北斗さん
日産自動車 広告で新たに起用しない 木村拓哉さん
ライオン 契約更新しない / 事務所を通さない直接契約も協議 相葉雅紀さん
農林水産省 ノウフクアンバサダーの活動見合わせ 城島茂さん
福島県 起用継続 / 性加害は許されないが、メンバーの福島県応援の活動に感謝 TOKIO

バナー写真 : ロイター

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