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夏の山岳遭難:2023年は過去最多の809人、死者・行方不明者61人―警察庁まとめ

社会

新型コロナによる行動制限が解除され、2023年は前年に引き続き夏山の登山客が増加。山の遭難・事故も増えている。

警察庁がまとめた2023年7~8月の全国の山岳遭難件数は、前年同期比70件増の738件となった。遭難者は23人増の809人で、うち死者・行方不明者は16人増の61人。遭難件数、遭難者ともに、統計が残る1968年以降で最多となった。

近年の山岳遭難発生状況(7~8月)の推移

都道府県別では長野が最多の101件で、静岡76件、富山56件、山梨42件、岐阜36件と続く。遭難者809人を年齢別にみると、60歳代が181人(22.4%)と最も多く、次いで70歳代が165人(20.4%)、50歳代が152人(18.8%)だった。

遭難の原因トップは「転倒」で、遭難者全体の23.5%。次いで「道迷い」22.2%、病気16.9%、滑落13.1%など。

夏期山岳遭難の態様別割合:2023年

一方、7~8月の水難事故発生件数は、前年同期比6件減の453件だった。水難者は同70人減の568人。うち死者・行方不明者は8人増の236人で、中学生以下の子どもは16人。件数、水難者数ともに過去5年間の発生状況は概ね横ばいで推移している。

近年の水難事故発生状況(7~8月)の推移

水難者568人を発生場所別にみると、海が314人(55.3%)、河川が203人(35.7%)。死者・行方不明者236人を発生場所別にみると、海が前年同期比7人減の106人、河川が12人増の100人で、河川が増加し、海が減少した。

バナー写真:PIXTA

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