祭り「なくなってはならない」74% : 伝統の維持には世代間で考え方の違いも
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コロナ禍の期間、開催できなかったお祭りや花火大会が4年ぶりに復活する。祭りにはもともとは疫病封じの意味合いを持つものも多い。祭りのエネルギーが町に人に活気をもたらしてくれますように!
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新型コロナウイルスの感染拡大の影響で中止や縮小を余儀なくされていた全国各地のお祭りが本格復活をしている。祭り参加型ツーリズムを展開する一般社団法人「マツリズム」が実施した調査で、「祭りはなくなってはいけないものだと思うか?」の問いに対し、「そう思う」「ややそう思う」の合計は74.0%だった。地域別では、九州・沖縄地方が86.3%と9割近くの人が祭りの必要性を感じていることが明らかになった。
コロナ禍明けの祭りの再開については、「賛成」「どちらかと言うと賛成」の合計が 66.4%、「反対」「どちらかと言うと反対」の合計11.3%で、賛成派が圧倒的に多かった。
伝統的に「地域住民だけが参加できる」「男性だけが参加できる」など地域や性別に制限がある祭りについては、「歴史背景への理解は必要だが、可能な限り改善すべき」 49.0%。「伝統は尊重すべき」は38.6%だった。「伝統尊重」についての考え方は世代間での差がはっきりと表れており、50代以上はほぼ半数だった。
近年は、祭りの参加者の高齢化、担い手不足も深刻になっている。神輿(みこし)を「伝統を守り人力で担ぐ」のと「労力を減らすためにトラックで運ぶ」のとどちらが望ましいか聞いたところ、「人力」派 33.1%、「トラック」派11.3%。世代が高いほど、伝統を守り、人力で担ぐべきと考える人が多い。
「祭りの形式が変わることで神聖さや伝統が失われるか?」に対しては、「そう思う」「ややそう思う」計が45.2%、「あまりそう思わない」「そう思わない」計が54.9%だった。圧倒的な差ではないが、時代ともに変化することを受け入れる人が半数を超えている。
バナー写真 : PIXTA