すごいぞ琵琶湖! 日本一でっかいだけじゃない! : 1500万人の生活支える近畿の水がめ
環境・自然・生物 地域 社会
大都市・大阪、古都・京都に比べて比較的地味な存在の滋賀県。しかし、琵琶湖なくして近畿地方の繁栄はありえない。滋賀県民がジョークで言う「琵琶湖の水、止めたろか?」、実現したらジョークでは済まない!
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琵琶湖の面積は約670平方キロメートルで、日本一大きな湖としてあまりにも有名。2位の霞ケ浦(茨城県)約220平方キロメートルの3倍の広さだ。琵琶湖1周は約235キロメートルで、平均時速20キロの自転車で走り続けて約10時間。時速4キロで歩くと約50時間で、寝ずに歩いても2日以上かかる。
琵琶湖のプロフィール
面積 | 669.3km2 |
湖岸線延長 | 235.2km |
南北延長 | 63.49km |
東西幅 | 最長22.8km / 最短1.3km |
水深 | 最大103.6m / 平均41.2m |
貯水量 | 275億m3 |
豊かな湖水が生み出す美しい景色もさることながら、琵琶湖が絶対的な存在感を発揮するのは「近畿地方の水がめ」であることだ。京都市で使う水のほとんどは琵琶湖から引いている。大阪府の全域、神戸市の水道は、琵琶湖を水源とする淀川の水を使っている。琵琶湖水利用の給水人口はおよそ1500万人で、日本の人口の1割以上が、琵琶湖の水を利用している計算になる。
府県ごとの琵琶湖の給水人口
(万人) | |
---|---|
滋賀県 | 120.5 |
京都府 | 180.3 |
大阪府 | 881.1 |
兵庫県 | 297.4 |
合計 | 1479.3 |
琵琶湖は世界でも有数の古代湖の一つ。約400万年前に現在の三重県伊賀市付近に浅い湖ができて、その後、地盤の陥没と土砂が窪地を埋める地層運動の影響を受けながら、長い時間をかけて形状を変えて移動し、現在の形に至った。現在の位置に定まったのは約40万年前とされる。
その長い歴史の中で、琵琶湖に住む水の生物たちの一部は独自の進化を遂げた。琵琶湖には1700種以上の水生動植物が生息が確認されているが、ビワコオオナマズ、ビワマスなど60種以上が固有種とされる。
バナー写真:PIXTA