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郷土食、認知度トップは北海道ジンギスカン―農水省調査

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旅をしても繁華街に行けば、全国チェーンのレストランや居酒屋の看板が目に飛び込んでくる。でも、せっかく旅をしたならば、その土地土地のおいしいものが食べてみたい!

農林水産省が2022年度に実施した「和食文化に関する意識調査」で、全国を9つの地域に分け、それぞれの地域における郷土料理の認知度などについて尋ねた。地域の郷土料理を「知っている」のは、食育の効果もあって男女20歳代と女性60歳代で6割前後と比較的高い。地域別では「関東」「中部・東海」「近畿」で低く、他の地域と二極化している結果が出た。認知度のトップは北海道のジンギスカン。地域別の認知度上位料理は下表の通り。

郷土食の認知度

(1)ジンギスカン

第1次世界大戦の勃発で輸入が困難になった羊毛を自給するため、北海道で綿羊飼育が盛んになった。有効活用のため、毛肉兼用品種が導入され、羊肉消費拡大のために根付いた料理とされる。中央部が凸型になっているジンギスカン専用の鍋で野菜と一緒に焼いて食べるのが一般的。冬が終わり、春がやってくると「ジンパ」の季節。家族や友人と集まりジンギスカンパーティーで盛り上がる。


(PIXTA)

(2)石狩鍋

江戸時代からサケ漁がさかんだった石狩川の河口地域の漁師料理。大漁を祝って、漁師たちがとれたばかりのサケのぶつ切りやアラをそのまま味噌汁が入った鍋に入れたことが始まりとされる。

石狩鍋
(PIXTA)

(3)(6)芋煮

東北地方のトップ、関東地方で2位に入った「芋煮」。サトイモに肉やこんにゃくなどを加えて大鍋で煮込み、みんなで集まって食べる芋煮会は秋の風物詩。同じ山形県でも内陸部は牛肉・しょうゆ味、日本海に面した荘内地方は豚肉・みそ味など、地域よって味付けが異なる。酒を飲みながら「うちの地方の芋煮の方が絶対うまい」と言い争いになるのは、平和の証し。

山形芋煮  しょうゆ・牛肉
(PIXTA)

(4)ずんだ餅

ゆでた枝豆をすりつぶし砂糖を加えたずんだ餡(あん)に餅をからめて食べる。「ずんだ」の語源は、考案した農民の名が甚太だった、陣中で兜(かぶと)で枝豆をゆで、陣太刀 (じんだち)の柄で枝豆を砕いたことによるという説もある。

ずんだ餅
(PIXTA)

(7)のっぺい汁

新潟の代表的な家庭料理。里芋をメインに、野菜やきのこなどを煮つけたもの。

のっぺい汁
写真提供 : 農林水産省

(8)おやき

小麦粉と蕎麦粉ベースの生地であんや野菜など旬のものを包み焼く。元々はコメの栽培に適さない寒冷な山間地から発達した信州を代表する郷土料理。切干大根煮や高菜漬けなど「おかず」を包むものなどバリエーション豊富。

おやき
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(9)味噌カツ

トンカツにみそベースの濃厚なソースをかける「名古屋メシ」の代表格。

味噌カツ
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(10)みそ煮込みうどん

八丁みそをベースにした濃厚なスープとコシの強い太めのうどんの組み合わせ。八丁味噌は、徳川家康ゆかりの岡崎城から八丁(約870m)離れた八丁村が発祥の豆味噌。

みそ煮込みうどん
(PIXTA)

(11)お好み焼き

大阪人のソウルフード。お好み焼きをおかずにご飯を食べることもあるとか。

お好み焼き
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(12)たこ焼き

くぼみのある鉄板に、だし汁や卵で溶いた小麦粉を流し入れ、ぶつ切りのタコ、揚げ玉などを入れて丸く焼き上げる。屋台料理の定番だが、大阪ではたこ焼き器のない家はないと言われるほど、家庭でも楽しむ人が多い。

(PIXTA)
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(13)お好み焼き

「キャベツ焼き?」と思うほどにキャベツたっぷり。関西風とは一味違う広島風。
ソウルフード「お好み焼き」: 混ぜ焼きの関西、重ね焼きの広島

お好み焼き
(PIXTA)

(14)ままかり酢漬け

「ままかり」はニシン科の小魚「サッパ」のこと。「まま(=ご飯)を借り」に行くほどおいしいことからついた愛称。

ままかり酢漬け
写真提供 : 農林水産省

(15)鯛めし

丸ごとの鯛でご飯をたき、身をほぐして混ぜて食べる。鯛のうまみをご飯が吸い込み絶品。

鯛めし
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(16)白みそ雑煮

雑煮は具材も味付けも地域によるバリエーションが豊富。徳島県では白みそ仕立てが広がっている。

白みそ雑煮
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(17)がめ煮 / 筑前煮

がめ煮は、博多の方言「がめくりこむ=寄せ集める」が語源とされる。野菜たっぷりの煮物。祝いの席や、正月など人が集まる時には欠かせない料理。

がめ煮 / 筑前煮
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(18)だご汁

小麦粉をみずで溶いて練ったものをちぎった団子(だご、だんご)を入れた汁。地域によって団子の形状はさまざま。具材もバリエーションがある。九州全般で食されるが、特に熊本で人気。

だご汁/だんご汁
(PIXTA)

バナー写真:PIXTA

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