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温室ガス排出: 2021年度は8年ぶり増加の11億7000万トン―経済回復が影響

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環境省によると、2021年度の日本の温室効果ガス総排出量は、二酸化炭素換算(CO2)換算で前年度比2%増の11億7000万トンだった。増加に転じるのは8年ぶり。

新型コロナウイルスの感染拡大で落ち込んだ経済が回復に向かい、エネルギー消費量が増えたのが要因とみられる。

調査では主な温室効果ガスとして、CO2、メタン(CH4)、一酸化二窒素(N20)、代替フロンなどを挙げており、うちCO2が全体の90.9%を占めている。総排出量は、森林などの吸収量を差し引いて算出している。

日本政府は日本の温室効果ガスの排出を2050年に「実質ゼロ」にすると宣言しており、当面の目標として、30年度の排出量を13年度比で46%削減することを目指している。13年度の排出量はこれまでの最高の14億800万トンだったが、それと比べると21年度の実績は16.9%の減少となった。

日本の温室効果ガス排出量(CO2換算)

発電や熱の生産に伴うCO2排出量を、その電力や熱の消費者からの排出として計算した「電気・熱配分後のCO2排出量」を主な部門別にみると、最も多い産業部門が前年度比5.4%増の3億7300万トン。以下、業務その他部門(商業・サービス・事業所など)が同3.3%増の1億9000万トン、運輸部門が同0.8%増の1億8500万トン。一方、家庭部門は同6.3%減の1億5600万トンだった。家庭部門のCO2排出量は、13年度比で24.8%減少している。

CO2の部門別排出量(電気・熱配分後)

森林などによる2021年度のCO2吸収量は、4760万トン。森林整備などによって前年より160万トン増えた。

バナー写真:淡路島の山地に並ぶ風力発電の風車=2023年2月、兵庫県南あわじ市(時事)

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