
食品値上げ、年内2万品目を突破―帝国データ調べ : 小麦価格上がり、夏以降にさらなる値上げも
経済・ビジネス 社会 暮らし
食品値上げが止まらない。帝国データバンクの調査で、主要食品195社が公表した今年の食品値上げが4月18日時点で早くも2万品目を突破した。
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帝国データバンクの食品主要195社を対象とした調査で、2023年の家庭用を中心とした飲食料品の値上げ品目数が4月18日判明ベースで2万3品目となり、2万品目を突破した。22年は2万品目が判明したのが7月だったが、23年は3カ月早く到達した。
4月の値上げは5116品目に上ったほか、5月793品目、6月2859品目が予定されている。供給不足・価格高騰が続く鶏卵の影響が出ているほか、不作が続くのり製品、削り節などのだし製品、カップ麵や冷凍食品など毎日の生活に欠かせない多岐にわたる食品が値上げ予定だ。
具体例を挙げると、キユーピーが4月1日出荷分から代表商品であるキユーピーマヨネーズ450グラムの参考小売価格を9.5%引き上げた。鳥インフルエンザの流行による鶏卵価格の高騰を背景に21年以降4回目の値上げとなる。明治のチョコレート菓子「きのこの山」「たけのこの里」は6月1日出荷分から約8%値上げ。2015年の内容量変更を除けば、1992年以来、約30年ぶりの値上げ。サントリーも、ウイスキーの「角瓶」「オールド」などを7月1日出荷分から16~20%引き上げる。「角瓶」の値上げは7年ぶり。
4月に輸入小麦の政府売り渡し価格が上がり、鶏卵の高騰・品不足も続いている。電気代や人件費、輸送費の上昇が重なり、夏以降、パンや飲料などのメーカー再値上げも予想される。帝国データバンクでは、「早ければ今秋にも年内累計3万品目の値上げが判明する可能性がある」としている。
バナー写真 : 中央上段から時計回りに、エスビー「ゴールデンカレー」、キユーピー「キユーピーマヨネーズ」、マルハニチロ「月花さば水煮」、明治「きのこの山」、サントリー「角瓶」。いずれも各メーカー提供=時事の画像を編集部でコラージュ