
春も続くよ食品値上げ、4月は5100品目超―帝国データバンク : 家計負担、毎月2000円以上
経済・ビジネス
原材料高、エネルギー高、円安が重なり、2022年から始まった食品値上げの嵐は、収束の見通しが立たない。「賃上げ」しても、物価高に追いつけるのか?
他の言語で読む
- English
- 日本語
- 简体字
- 繁體字
- Français
- Español
- العربية
- Русский
帝国データバンクの食品主要195社を対象とした調査で、2月の5528品目、3月3459品目に続き、4月は5106品目と今年に入って2番目の値上げラッシュとなる。2023年における家庭用を中心とした飲食料品の値上げ品目数は、3月末までの判明ベースで累計1万8544品目に上り、月内にも2万品目突破の勢いだ。
4月の値上げの約4割を占めるのが、加工食品(2273品目)。ハム・ソーセージなど肉製品のほか、チルド麺製品、冷凍食品などが目立つ。パック牛乳など乳製品(768品目)は、単月としては前年11月を上回り22年以降で最多。調味料(972品目)は、だし製品に加えてしょうゆやマヨネーズ、ポン酢など幅広い製品で値上げが実施される。
これまでに判明している値上げの99%が原材料高を理由としている。4月の輸入小麦の価格改定に加え、鳥インフルエンザの流行による鶏卵の供給不足がさらなる値上げ圧力となりそうだ。
帝国データは、上記の調査結果と、総務省「家計調査」のデータを基に、生鮮食品を除く食品値上げによる家計支出額の影響について試算。2023年度における1世帯あたり家計への食費負担額は、節約など値上げへの対策をしない場合、前年の22年度月平均から1カ月当たり約2140円、年間で2万5750円増加するという。
バナー写真 : PIXTA