日本の外国人労働者:2022年は過去最多の182万人に―厚生労働省調べ
経済・ビジネス 社会- English
- 日本語
- 简体字
- 繁體字
- Français
- Español
- العربية
- Русский
厚生労働省がこのほど発表した「外国人雇用状況」によると、2022年10月末時点で日本で働いている外国人は前年比5.5%増の182万2725人。この1年で9万5000人余り増え、過去最高を記録した。国籍別では、ベトナム、中国(香港、マカオを含む)、フィリピンの上位3カ国だけで100万人を超え、6割近くを占めている。
ベトナムは46万2384人(全体の25.4%)、中国は38万5848人(21.2%)、フィリピンは20万6050人(11.3%)。次いで、日系人が多いブラジルの13万5167人(7.4%)などとなっている。前年比伸び率の上位3カ国は、インドネシア(7万7889人、47.5%増)、ミャンマー(4万7498人、37.7%増)、ネパール(11万8196人、20.3%増)だった。
10年前の2012年は、外国人労働者数は68万人余りで、その4割は中国人だった。ベトナムからの労働者はこの10年で17倍に急増した。
在留資格別にみると、永住者や日本人の配偶者らを含む「身分に基づく在留資格」が全体で最多の32.7%。芸術や宗教、報道、研究、高度専門職を含む「専門的・技術的分野の在留資格」の26.3%、「技能実習」が18.8%、留学を含む「資格外活動」が18.2%、ワーキングホリデーや経済連携協定に基づく外国人看護師、介護福祉士候補者などの「特定活動」が4.0%だった。「技能実習」生の数は、コロナ禍もあって21年、22年と2年連続で減少した。
就労先を産業別にみると、「製造業」が48万5128人と最も多く、全体の26.6%を占めている。次いで「卸売業、小売業」(13.1%)、「宿泊業、飲食サービス業」(11.5%)の比率が高い。
外国人労働者の主な産業別内訳
製造業 | 48万5128人 | 26.6% |
卸売業、小売業 | 23万7928人 | 13.1% |
宿泊業、飲食サービス業 | 20万8981人 | 11.5% |
建設業 | 11万6789人 | 6.4% |
教育、学習支援業 | 7万6854人 | 4.2% |
情報通信業 | 7万5954人 | 4.2% |
医療・福祉 | 7万4339人 | 4.1% |
学術研究、専門・技術サービス業 | 6万4261人 | 3.5% |
農林水産業 | 4万8233人 | 2.6% |
厚生労働省調べ:2022年10月
10年前の2012年と比較すると、建設業と医療・福祉の分野で外国人労働者の進出が目覚ましい。建設業は10万人以上、医療・福祉は6万人以上も外国人雇用を増やしている。
外国人を雇用する事業所数は、過去最高の29万8790カ所(前年比4.8%増)だった。
バナー写真:PIXTA