「1町歩の田んぼ」「5反の休耕地」: 農家は今でも普通に使っている尺貫法【面積】
文化 暮らし 歴史
尺貫法が廃止されて久しいが、農家の間では現在でもごくごく普通に使われている「反」「町」って、いったいどれぐらいの広さ?
- English
- 日本語
- 简体字
- 繁體字
- Français
- Español
- العربية
- Русский
「移住してきた若者に畑3反貸した」「あの家は田んぼだけで10町歩ある」―1951(昭和26)年制定の計量法で、尺貫法は取引や証明に使うことができなくなったが、農家ではいまも日常的に使っている「反」や「町」。
面積を表す一番小さな単位は「1歩」。これは、家屋のサイズを示す時に使う「1坪」と同じ大きさで、畳2枚分。せいぜい家庭菜園程度だろうか。
次の「1畝」は「30歩」のこと。現代の面積の単位でいえば「1アール」にほぼ相当する。以下10倍ずつ増えていくので、「1反=300歩」、「1町=3000歩=ほぼ1ヘクタール」となる。1町は6000畳の広さ…といっても、小さなマンションに住む都会の人にはなかなかイメージがわかない。おおざっぱに言えば、学校の校庭ぐらいの大きさ。
2020年の農業構造動態調査によると、農家1戸あたりの平均の耕作地面積は3.3ヘクタール、つまり3町程度が平均値となる。
尺貫法 : 面積の単位
1歩(ぶ) | |||
30歩 | 1畝(せ) | ||
300歩 | 10畝 | 1反(たん) | |
3000歩 | 100畝 | 10反 | 1町 |
1歩・1町 現代の単位との換算
1歩 | 1坪 = 畳2枚 |
1間(1.818メートル) × 1間 = 3.3平米 | |
1畝 | 30歩 |
約10m × 約10m = 100平米 = 1a | |
1反 | 300歩 |
31.62m × 31.62m = 1000平米 = 10a | |
1町 | 3000歩 |
約100m × 約100m = 10000平米 = 100a = 1ha |
バナー写真 : PIXTA