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平均残業時間は22.2時間―パーソルキャリア1万5000人調査 : 出版・ウェブ系プロデューサーは37.1時間

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経済活動が少しずつ正常化したことで、2022年の月間平均残業時間は21年よりも1.4時間増加。でも、コロナ禍前の19年(24.9時間)よりは2時間以上少ない状態。まだ経済回復が本格的ではないからか? 働き方改革の成果?

総合人材サービスのパーソルキャリアが20~50代のビジネスパーソン1万5000人を対象として実施した調査で、2022年の1カ月当たりの平均残業時間は22.2時間で、2021年調査(20.8時間)から1.4時間増えた。2022年はリモートワークを縮小するなどコロナ禍で制限されていた労働環境が緩和される動きが見られたことで、残業増につながった。

職種別で平均残業時間が最も少なかったのは「秘書・受付」10時間で、「美容関連職」10.4時間、「営業事務アシスタント」11時間が続いた。全体的に上位にはアシスタント系の職種が多い。

平均残業時間が短い職種

残業時間が最も多かったのは、「出版・ウェブ系プロデューサーやディレクター」「ビジネスコンサルタント」の37.1時間。

「ビジネコンサルタント」は21年調査より10.1時間増。コロナ禍で業務のデジタル化を進める企業が増えたことで需要が伸びているという。また、「商品企画・サービス企画」も対前年12時間増加し、圏外から4位にジャンプアップ。新しい生活様式の中で付加価値が高く、競合と差別化できる企画が求められていることが、残業増につながっているようだ。

平均残業時間が長い職種

職種分類と年代別の残業時間が30時間を超えたのは、「30代×クリエイティブ」32.5時間、「30代×建築/土木系エンジニア」31.1時間、「20代×クリエイティブ」30.9時間。クリエイティブ職(=ウェブ・出版系のプロデューサー、ゲームクリエイターなどが含まれる)は、コロナ禍とともに社会のウェブ化が進んだことが全体的な残業時間の増加につながっている。

職種分類別の平均残業時間

調査はネットリサーチ会社のデータベースを元にインターネットを通じて2022年8月に実施した。

バナー写真 : PIXTA

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