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過去最大114兆3812億円 ―23年度予算案 : 社会保障費が36.9兆円、防衛力強化

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高齢化で社会保障費膨らみ続け、ウクライナ危機を契機に防衛力の強化への取り組みが本格化する。2023年度予算案は114兆3812億円と、11年連続で過去最大を更新したが、そのうちの3割は借金頼み。将来世代に重い負担がかかる。

政府が12月23日閣議決定した2023年度予算案の一般会計の総額は前年度当初予算比6.3%増の114兆3812億円と、初めて110兆円を突破。11年連続で過去最大を更新した。

歳出の約3分の1を占める社会保障費は1.7%増の36兆8889億円と過去最高を更新。防衛費は、米国製巡航ミサイル「トマホーク」などの配備を進めるため、26.3%増の6兆8219億円に膨らむ。過去に発行した国債の償還や利払いに充てる国債費も3.7%増の25兆2503億円に増える。

一方、歳入は、税収が法人税、消費税などの増収で6.4%増の69兆4400億円と過去最高となる。それでも、借金なしには歳出をまかなうことができず、新規国債を35兆6230億円発行する。歳入に占める借金の割合を示す国債依存度は31.1%。

2023年度一般会計歳出の内訳

国の収入・支出・借金の推移

1980年代までは税収と歳出がそれほど大きくかい離しておらず、各年度の国債発行額は15兆円を上回ることはなかった。しかし、バブル経済の崩壊と長期の経済停滞で、たび重なる財政出動や減税政策で収支は悪化、国債発行の増額で穴を埋めてきた。

2010年代に入って税収は回復基調となり、2019年10月には消費税増税も実施したが、新型コロナウイルス対応のための経済対策で支出が膨らみ、20年度以降、再び、国債発行が膨らみ、2023年度末の国債発行残高は1068兆円となる見通し。これまで、超低金利政策によって金利は低く抑えられてきたが、金利が反転すれば、利払い費が重くなる可能性がある。

国債発行残高と金利の推移

バナー写真 : PIXTA

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