幼稚園から高校まで「全て私立」1838万円―文科省の学習費調査 : 小学校の公私格差4.7倍
教育 経済・ビジネス 家族・家庭
1年に親が支払う子供の学習費は、公立小学校だと35万円、私立小学校だと166万円と公・私で大きな開きがある。幼稚園から高校までずっと公立か、ずっと私立かでは負担の違いがとてつもない。
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文部科学省の「2021年度子供の学習費調査」によると、幼稚園に3歳で入園して高校を卒業するまでの15年間、全て私立に通わせた場合の学習費(授業料や学習塾費など)の総額が1838万円と過去最高となった。全て公立の場合も過去最高の574万円となったが、私立は公立の約3.2倍に上った。
授業料など学校へ支払った額は、公立小中と私立中高が前回からほぼ横ばい。それでも各年代の補助学習費(学習塾代)の増加が、全体を押し上げた。
保護者が1年間に支出した子供1人あたりの学習費でみると、特に小学校では公立か私立かの「公私格差」が大きく、4.7倍に及んだ。
公立と私立の年間の学習費支出の比較
公立 | 私立 | 公私比率 | |
---|---|---|---|
幼稚園 | 165,126 | 308,909 | 1.9 |
小学校 | 352,566 | 1,666,949 | 4.7 |
中学校 | 538,799 | 1,436,353 | 2.7 |
高校 | 512,971 | 1,054,444 | 2.1 |
公私比率は公立を「1」とした場合の私立の比率を示している。
文部科学省「2021年度子供の学習費調査」を基に編集部作成
学習費調査は1994年度から隔年で実施。新型コロナウイルス感染拡大の影響で本来の調査年に当たる2020年度は実施できず、3年ぶりとなった。全国の幼稚園・小中高1600校の保護者約5万3000人を対象とし、約2万7000人から回答を得た。
バナー写真 : PIXTA