
小1の壁 : 小学校入学は子どもよりも親にとっての試練?
教育 家族・家庭 仕事・労働
安心して子どもを託すことができた保育園時代から一転、小学1年生になると午後も早いうちに下校時間を迎える。親が仕事を終えて帰宅するまで、子どもが安全に過ごせる場所を確保するにはどうしたらいいのか? 子どもの成長はうれしいけれど、親にとって小学校入学は大きな試練。
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幼稚園や保育園を卒園して小学生になる―その年頃の子どもにとっては人生最大のイベント。でも、実は、働く親にとっても子どもの小学校入学は大きな試練で、「小1の壁」と呼ばれる。
民間学童保育を運営するアフタースクール寺子屋(本社東京)が、小学1年~3年までの子どもを持つ保護者1014人に「小1の壁」を感じたか聞いたところ、49%が「ある」と回答した。
具体的には「仕事と家庭の両立に苦労した」54.7%が最も多く、「学校の長期休暇への対応」41.7%、「保護者の役割が増えた(PTA、学校行事など)」38.0%が続いた。長時間子どもを預かる保育園から、明るいうちに子どもが下校する小学校に子どもの生活空間がシフトすることで、フルタイムからパートタイムへと働き方を変えざるをえない親も少なくない。
「コロナ禍で学級閉鎖になり、有給休暇を使うしかなかったが、足りなくなった」「学童クラブに申し込んだが、入れなかった」などの声も寄せられた。
子ども自身が小学生になって苦労したこと、大変だったことは「勉強に積極的でない」23.1%、「授業についていけない」15.8%など学習に関わることが上位だった。
子どもに家庭と学校以外の居場所があるか聞いたところ、79.2%が「ある」と回答。具体的には、「習い事」66.4%、「スポーツクラブ」40.7%、「学童」33.0%が多かった。働く親は、仕事を終えて帰宅するまでの時間を子どもを1人にしないよう、習い事や塾で埋めて乗り切ろうとしていることがうかがえる。
バナー写真:PIXTA