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消費者物価3.6%上昇、40年8カ月ぶり伸び率 : 円安で食料、エネルギーの値上げ拍車

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消費者物価は、第二次石油ショックの影響が残る1982年2月以来の上昇率。「10年ひと昔」とはよく言うけれど、「40年8カ月ぶり」ともなれば歴史的水準!

総務省が発表した2022年10月全国消費者物価指数(2020年=100)は、価格変動の大きい生鮮食品を除く総合指数が103.4と、前年同月比3.6%上昇。消費税導入や増税時を上回り、第二次石油ショックの影響が残っていた1982年2月以来40年8カ月ぶりの伸び率となった。

項目別では、生鮮食品を除く食料が5.9%上昇。円安による原材料価格や物流費の高騰で、食品メーカーや飲食店は相次いで値上げを実施。外食のハンバーガーや回転ずしなどが上昇したほか、食パンやチョコレートなど調査対象の9割近い品目が値上がりした。ロシアのウクライナ侵攻によって資源高に拍車が掛かり、エネルギー価格も15.2%上昇と高止まり。電気代は20.9%、都市ガス代は26.8%それぞれ上昇した。

一方、宿泊料は「全国旅行支援」のスタートで10.0%低下した。

全国消費者物価指数変化率の月次推移

消費者物価指数の前年同月比プラスは14カ月連続。政府・日銀が「物価安定目標」として掲げてきた2%を上回るのは4月から7カ月連続。

政府は2023年1月に電気・都市ガス料金などの負担軽減策を実施、物価上昇圧力となっている一方的な円安・ドル高も今のところ一服している。ただ、企業収益や賃金が上昇して需要が増加する好循環に入らなければ、家計に安心感は生まれない。

バナー写真 : PIXTA

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