梅毒感染、初の1万人突破 : マッチングアプリなど影響か
健康・医療 暮らし 社会
梅毒感染者数が、過去最多だった2021年の7983人を上回り、10月時点で1万人を突破した。
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国立感染症研究所の調査で、2022年の梅毒患者報告数が10月23日時点で1万141人となり、現在の調査方法となって初めて1万人を突破した。年間ベースで過去最多だった2021年の7983人を8月の時点で上回り、それ以降もハイペースで増加している。都道府県別では、東京の2880人が最多で、大阪1366人、愛知573人、北海道443人が続いた。
梅毒は「梅毒トレポネーマ」と呼ばれる細菌性の感染症で、2013年頃から増加傾向が続く。主に性的な接触によって広がり、性器にしこりができた後、全身に発疹が出ることが多い。インターネット交流サイト(SNS)などを通じた不特定多数との性行為が要因との指摘もある。
無症状や症状が出てもすぐ消えたりするケースもあるため、感染者が無自覚に感染を拡大している可能性もある。妊婦が感染すると、死産や流産のリスクが高まったり、母子感染で赤ちゃんが先天梅毒となり、発疹や難聴などさまざまな症状が出ることがあるという。
バナー写真 : PIXTA