1合、1升、1斗 : 現代も使われ続ける尺貫法【容積】
暮らし 文化 歴史 食
普段何気なく使っている「3合炊きの炊飯器」「一升瓶」という言葉。「合」「升」はいったい何の単位か知ってる?
- English
- 日本語
- 简体字
- 繁體字
- Français
- Español
- العربية
- Русский
新米のおいしい季節。スーパーに並ぶコメは「2キロ」「5キロ」などの重量で販売しているが、ごはんを炊く時には「2合」「1升」など別の単位を使う。
合・升はかつて日本で広く用いられていた「尺貫法」の単位で、重さではなく容積を表す。1959年に計量法が改正され、「尺」「貫」を日常の生活で使うことはほとんどなくなったが、なぜか、合・升はしぶとく生き残っている。
「1合」は、現在の単位で言えば約180ミリリットル。お米のほかにも、日本酒好きなら、居酒屋で「熱燗、1合ちょうだい!」などと使い慣れているかも。お祝いの席で使う片手サイズの「桝(ます)」は、「一合桝」と呼ばれるもの。飲み過ぎない容量となっている。
1升は10合のこと。飲食店などでは「1升炊き」の大型の炊飯器を使う。お酒の「一升瓶」は皆さん、おなじみ。
10升が1斗。10斗が1石。加賀百万石の100万石は1000万斗で1億升で10億合ということになる。
時代劇などに登場する「俵」にどれぐらいの量のコメが入るかは、時代や地域によって一定でなかったが、明治以降は1俵に4斗入る四斗俵(シトビョウ)が用いられるようなったという。
尺貫法 : 容積の単位
1合 | |||
10合 | 1升 | ||
100合 | 10升 | 1斗 | |
1000合 | 100升 | 10斗 | 1石 |
ちなみに、コメの計量カップは、通常の料理用の計量カップとは異なるので要注意!コメ専用のものがなくても、1合≒150グラムと覚えておけばよい。最近の料理本やレシピサイトでは、「合」単位ではなく、グラム単位での表記も増えている。
お米1合あれこれ
重さ | 150グラム |
炊くのに必要な水 | 180~200ミリリットル |
炊きあがると | 330~350グラム |
カロリー | 537kcal |
お茶碗何杯分? | 2杯分 |
最近、日本酒や焼酎は「一升瓶」ではなく、「四合瓶」での流通が増えている。家庭では一升瓶ではなかなか飲み切れず、品質の管理が難しいため、冷蔵庫にも入るサイズが人気のようだ。180ml×4=720ml。ついつい飲んじゃう量? いやいやお酒は適量で!
バナー写真 :PIXTA