
ジャパン・パッシング : 7月の訪日客14万4500人―水際対策厳しくコロナ禍前比95%減のまま
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新型コロナウイルスの感染が拡大した2020~21年にかけて多くの国が出入国を制限し、ウイルスを持ち込ませまい、感染を拡大させまいと必死になっていた。22年になって状況は少しずつ変化し、欧米や東南アジア諸国では観光客の受け入れも本格化している。厳しい水際対策を堅持している日本は、観光客から敬遠される一方で、第7波の感染爆発が続いており、観光業界の試練は終わらない。
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日本政府観光局がまとめた7月の訪日外国人数(推計値)は14万4500人と4カ月連続で10万人を上回った。地域別では、ベトナム2万2700人、韓国2万400人、中国1万4800人、米国1万4100人など。
政府は3月から段階的に水際対策を緩和しており、ほぼ鎖国状態だった2021年に比べると入国者数は飛躍的に増加し、前年同月比では2.8倍となった。
しかし、インバウンド需要で盛り上がっていたコロナ禍前の2019年7月比では95.2%減と、地をはうような状態が続いている。
6月には観光客の受け入れを2年ぶりに再開したことから、観光地などでは訪日客が戻ってくることに期待があった。しかし、添乗員付きのパッケージツアーに限られるなど、旅行の楽しみ方が制限されているうえ、入国にはビザの取得や72時間以内に受けた検査の陰性証明が必要。観光受け入れにかじを切った欧米や東南アジア諸国と比べて、日本は条件が厳しく、旅行先として選ばれづらくなっている。出入国在留管理庁の集計で7月の観光目的での入国はたった7903人だった。
バナー写真 : PIXTA