コロナ禍の葬儀、家族葬が主流に―鎌倉新書
家族・家庭 社会 経済・ビジネス
狭い会場、限られた時間に多くの人が参列する葬祭は「密」が生じやすく、コロナの感染拡大の初期には、通夜クラスター、葬儀クラスターが発生したこともあった。このため、この2年間で限られた親族だけで葬儀を済ませる家族葬が主流となるなど、葬儀の小規模化が進んでいる。コロナは親しい人との最期のお別れにまで影響を及ぼしている。
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終活サービスの鎌倉新書(本社東京)が喪主を経験した人を対象に、葬儀の種類について聞いたところ、2020年調査では約半数を占めた「一般葬」が、2022年は25.9%まで減少した。
一方で、主に家族・親族と一部の親しい友人のみが参列する「家族葬」が55.7%で最多。通夜を省略して儀式を1日で終える「一日葬」は6.9%。宗教的な儀式は行わず火葬場でのお別れのみの「直葬・火葬式」は11.4%と20年調査から倍増以上。
関係者が一堂に会する葬儀は、密集・密接状態になりやすく、感染防止の観点から、小規模な葬儀にシフトが進んだ。
葬儀の平均の参列者数は、もともと減少傾向にあったが、2022年は38人と過去最少。葬儀の費用は110.7万円で、コロナ禍前の葬儀について聞いた2020年調査と比べて73.6万円減少した。
受け取った香典の合計額の平均は47.2万円で、2020年調査から23.9万円の減少。香典の相場はある程度決まっているので、参列者の減少が主因と考えられる。
バナー写真 : PIXTA