難民認定、過去最多74人―2021年 : ミャンマー情勢の悪化影響
政治・外交 社会
2021年2月に国軍のクーデターが起きたミャンマーの情勢に配慮し、2021年の日本の難民認定数や、人道配慮により在留許可数は過去最多となった。しかし、欧米諸国に比べると、その数は極端に少ない。
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出入国在留管理庁によると、2021年の入管難民法に基づく難民認定者数は前年比27人増の74人で、難民認定制度が始まった1982年以降で過去最多だった。このうち32人はミャンマー人で、2021年2月に国軍によるクーデターが発生したことが影響した。また、難民と認定しなかったが人道上の配慮から在留を認めた外国人も同536人増の580人と過去最多。このうち、「母国情勢」を理由とした525人の95%がミャンマー人だった。
2021年に難民認定を申請した外国人は2413人で、前年(3936人)から約4割減少した。新型コロナウイルスの感染拡大で、入国者自体が激減したことが背景にあるとみられる。申請者の国籍は計50カ国。最多はミャンマー612人(前年比1.7%増)で、以下、トルコ510人(39.0%減)、カンボジア438人(5.8%増)が続く。
NPO法人「難民支援協会」(本部・東京)によると、2020年の難民認定数は、日本が47人で認定率が0.5%だったのに対し、ドイツは6万3456人で認定率41.79%、カナダが1万9596人同55.2%、フランス1万8177人同14.6%などで、欧米と比べて日本の少なさが際立っている。
バナー写真:PIXTA